事務局ブログ
男鹿半島・大潟ジオパークのジオツアー
2017.11.08 Wednesday 12:00
10月26〜27日にかけて、ジオツアーが開催されました。今回は9つのコースに分かれました。ここでは、「滝&奇岩クルーズ!〜太古の大地へタイムスリップ〜」を紹介します。全体の参加者は、約40名で、銚子ジオパークからは4名が参加しました。
まず、26日は、ジオパーク学習センターへ行き、男鹿半島周辺の大地の歴史について、入道崎が約7000万年前に形成されたことから始まって、概要を映像で確認しました。その後は、寒風山へ行き、火口を見学しながら、橙色に染まりゆく景観を堪能しました。
写真1 ジオパーク学習センター
27日は、午前に入道崎へ行きました。ここには、鹿落とし(ししおとし)という崖があって、かつて鹿が増えすぎて農作物を荒らしたので、崖から落としたという話が紹介されました。また、この付近の海岸で採取できる溶結凝灰岩という石を使い、炭で700℃程度に温めて、石焼料理(野菜たっぷりのみそ汁)を作るという郷土料理を紹介していただきました。
写真2 石焼料理に使用される溶結凝灰岩
写真3 入道崎灯台から見た鹿落としの崖
次は、このジオツアーの目玉である男鹿半島西海岸の加茂青砂から門前までの約40分のジオクルーズです。10月下旬ともなれば、日本海の波は荒れる日が多くなるそうですが、この日はほとんど凪でした。断崖絶壁、海に注いでいる滝、わずかな浜などを見ることができました。また、船が小さかったこともあり、大桟橋(だいさんきょう)や、孔雀の窟(くじゃくのいわや)という洞窟にも入りました。驚いたことに、特徴的な形をした岩には、全て名前がついていました。
写真4 大桟橋(だいさんきょう)のトンネル
写真5 孔雀の窟(くじゃくのいわや)の中
写真6 門前大滝
その後は、潮瀬崎へ行き、ゴジラの形にそっくりな、ゴジラ岩や岩脈などを見に行きました。また、午後には、館山崎へ行き、火山礫が緑色に変質したグリーンタフ(緑色凝灰岩)を見に行きました。
写真7 潮瀬崎の案内看板
写真8 潮瀬崎にあるゴジラ岩
写真9 館山崎のグリーンタフ(緑色凝灰岩)
景観を見ながら、大地の成り立ちや、それが人の暮らしに影響を与えていることなどを聞くと、大地とどのようにつながっているのか、あるいは銚子との比較などを考えることができて、有意義なジオツアーとなりました。
準備をしていただいた男鹿半島・大潟ジオパークの関係者のみなさま、どうもありがとうございました。
まず、26日は、ジオパーク学習センターへ行き、男鹿半島周辺の大地の歴史について、入道崎が約7000万年前に形成されたことから始まって、概要を映像で確認しました。その後は、寒風山へ行き、火口を見学しながら、橙色に染まりゆく景観を堪能しました。
写真1 ジオパーク学習センター
27日は、午前に入道崎へ行きました。ここには、鹿落とし(ししおとし)という崖があって、かつて鹿が増えすぎて農作物を荒らしたので、崖から落としたという話が紹介されました。また、この付近の海岸で採取できる溶結凝灰岩という石を使い、炭で700℃程度に温めて、石焼料理(野菜たっぷりのみそ汁)を作るという郷土料理を紹介していただきました。
写真2 石焼料理に使用される溶結凝灰岩
写真3 入道崎灯台から見た鹿落としの崖
次は、このジオツアーの目玉である男鹿半島西海岸の加茂青砂から門前までの約40分のジオクルーズです。10月下旬ともなれば、日本海の波は荒れる日が多くなるそうですが、この日はほとんど凪でした。断崖絶壁、海に注いでいる滝、わずかな浜などを見ることができました。また、船が小さかったこともあり、大桟橋(だいさんきょう)や、孔雀の窟(くじゃくのいわや)という洞窟にも入りました。驚いたことに、特徴的な形をした岩には、全て名前がついていました。
写真4 大桟橋(だいさんきょう)のトンネル
写真5 孔雀の窟(くじゃくのいわや)の中
写真6 門前大滝
その後は、潮瀬崎へ行き、ゴジラの形にそっくりな、ゴジラ岩や岩脈などを見に行きました。また、午後には、館山崎へ行き、火山礫が緑色に変質したグリーンタフ(緑色凝灰岩)を見に行きました。
写真7 潮瀬崎の案内看板
写真8 潮瀬崎にあるゴジラ岩
写真9 館山崎のグリーンタフ(緑色凝灰岩)
景観を見ながら、大地の成り立ちや、それが人の暮らしに影響を与えていることなどを聞くと、大地とどのようにつながっているのか、あるいは銚子との比較などを考えることができて、有意義なジオツアーとなりました。
準備をしていただいた男鹿半島・大潟ジオパークの関係者のみなさま、どうもありがとうございました。
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日本ジオパークネットワーク全国大会男鹿半島大潟ジオパーク大会に参加
2017.11.08 Wednesday 10:15
10月25〜26日に第8回日本ジオパークネットワーク全国大会2017男鹿半島・大潟大会が開催されました。銚子ジオパークからは、13名が参加しました。
開会セレモニーは、男鹿市民文化会館で開催されました。男鹿半島大潟ジオパーク推進協議会会長(男鹿市長)ほかのあいさつから始まりました。「男鹿大好き人間」とご本人が言うように、男鹿の魚や地名の由来など詳しく話していました。その後、男鹿市と大潟村の紹介を中学生が担当し、地元の見どころや特産品を紹介していました。何度も練習したようで、ジョークも混ぜてわかりやすかったです。
続いて基調講演は、秋田大学の林信太郎教授による「ジオパークを楽しく料理しよう!―キッチン火山学―」というタイトルで行われました。食材を使って、現象をわかりやすく理解しようという実験です。例えば、キッチンペーパーの上に、ココアを薄く広げ、その上にクリープ、砂糖を順に薄く広げます。プレートの動きを再現するため、片方を固定してキッチンペーパーをずらしていくと、付加体の動きがわかるというものです。
写真1 開会セレモニーでの中学生による男鹿半島・大潟ジオパークの紹介。
写真2 基調講演での林信太郎教授による講演。
その後は、各ジオパークの取り組み状況を発表するポスターセッションでした。銚子ジオパークからは、「小学生を対象とした夏休みの自由研究ツアーのアンケート集計結果について―銚子ジオパークの例―」というタイトルで紹介しました。これと並行して、ブース展示も開催されました。
写真3 銚子ジオパークのブース
写真4 銚子ジオパークのポスター発表
写真5 ポスター発表のようす
写真6 パネルディスカッションのようす
2日目の午前は、分科会が開催されました。今回は10のテーマに分かれました。ここでは、「ジオガイドの人材育成と団体運用について」を紹介します。洞爺湖有珠山ジオパークと伊豆半島ジオパークによる事例発表が行われ、その後、取り入れたい事項について、グループに分かれて、ワールドカフェ方式で話し合いました。最終的には、ガイドのやる気、プロガイドの養成、ガイド間の交流、ジオガイドの認定制度の充実が重要であるという結論になりました。
写真7 分科会(ジオガイドの人材育成と団体運用について)のようす
午後は、各分科会の報告、各分科会の報告を踏まえた大会宣言、次回開催地(アポイ岳ジオパーク)のあいさつ、閉会のあいさつで終了しました。その後は、9つのコースに分かれてジオツアーとなりました。
写真8 閉会セレモニーのようす(来年度の全国大会開催地アポイ岳ジオパークのみなさま)
開会セレモニーは、男鹿市民文化会館で開催されました。男鹿半島大潟ジオパーク推進協議会会長(男鹿市長)ほかのあいさつから始まりました。「男鹿大好き人間」とご本人が言うように、男鹿の魚や地名の由来など詳しく話していました。その後、男鹿市と大潟村の紹介を中学生が担当し、地元の見どころや特産品を紹介していました。何度も練習したようで、ジョークも混ぜてわかりやすかったです。
続いて基調講演は、秋田大学の林信太郎教授による「ジオパークを楽しく料理しよう!―キッチン火山学―」というタイトルで行われました。食材を使って、現象をわかりやすく理解しようという実験です。例えば、キッチンペーパーの上に、ココアを薄く広げ、その上にクリープ、砂糖を順に薄く広げます。プレートの動きを再現するため、片方を固定してキッチンペーパーをずらしていくと、付加体の動きがわかるというものです。
写真1 開会セレモニーでの中学生による男鹿半島・大潟ジオパークの紹介。
写真2 基調講演での林信太郎教授による講演。
その後は、各ジオパークの取り組み状況を発表するポスターセッションでした。銚子ジオパークからは、「小学生を対象とした夏休みの自由研究ツアーのアンケート集計結果について―銚子ジオパークの例―」というタイトルで紹介しました。これと並行して、ブース展示も開催されました。
写真3 銚子ジオパークのブース
写真4 銚子ジオパークのポスター発表
写真5 ポスター発表のようす
写真6 パネルディスカッションのようす
2日目の午前は、分科会が開催されました。今回は10のテーマに分かれました。ここでは、「ジオガイドの人材育成と団体運用について」を紹介します。洞爺湖有珠山ジオパークと伊豆半島ジオパークによる事例発表が行われ、その後、取り入れたい事項について、グループに分かれて、ワールドカフェ方式で話し合いました。最終的には、ガイドのやる気、プロガイドの養成、ガイド間の交流、ジオガイドの認定制度の充実が重要であるという結論になりました。
写真7 分科会(ジオガイドの人材育成と団体運用について)のようす
午後は、各分科会の報告、各分科会の報告を踏まえた大会宣言、次回開催地(アポイ岳ジオパーク)のあいさつ、閉会のあいさつで終了しました。その後は、9つのコースに分かれてジオツアーとなりました。
写真8 閉会セレモニーのようす(来年度の全国大会開催地アポイ岳ジオパークのみなさま)
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台湾国際ジオパーク会議2017のジオツアー
2017.10.13 Friday 19:20
10月1-2日にジオツアーに行きました。ここでは野柳地質公園以外を紹介します。
1日目午後は、陽明山國家公園へ行きました。陽明山國家公園は、台北市の北部に位置する最高峰1,120mを有する公園です。
ここでは、まず海抜約805mに位置する小油坑へ行きました。噴気孔からさかんに噴気が出ており、硫黄の匂いもします。また、崩落地形が特徴的で、植物が見られません。その周辺では、ススキや竹が生育しているだけです。温泉の温度は約95℃ということで注意看板が掲げられていました。景観やにおいから、箱根の大涌谷を思い出すような場所でした。また、小油坑ビジターセンターへも行き、陽明山國家公園の概要に関する映像を見ました。
写真1 陽明山國家公園の小油坑。箱根の大涌谷に似ています。
写真2 噴気孔から、硫黄の匂いがする約95℃の湯が出ています。
続いて、竹子湖の梅荷研習中心へ行きました。日本の統治下にあった時代に、日本からコメを持ってきて(ジャポニカ種)、コメの栽培に適した気候のこの地で品種改良を重ねました。1926年に「蓬莱米」と命名し、台湾にジャポニカ米が広がったということです。
写真3 竹子湖の梅荷研習中心(研修センター)
写真4 イネの展示
写真5 1928年、1934年の日本語で書かれた新聞記事。
2日目午前は、台北のほぼ東方の海岸部に位置する鼻頭龍洞地質公園へ行きました。案内されたジオサイトは、なぜか小学校(新北市鼻頭國民小学)の敷地内でした。ここでも小学生が太鼓で出迎えてくれました。海岸沿いには、波食台が見られました。沖の方には、太平洋側を北へ向かう黒潮と台湾海峡側から東へ向かう海流とぶつかる潮目がありました。周辺の植物は、南国らしくアダンが一面に見られました。
続いて、龍洞湾公園遊客服務中心(ビジターセンター)へ行きました。ここは、将来的に教育に関する拠点施設にしようとしているようでした。
写真6 鼻頭國民小学にて。この学校の敷地がジオサイトになっている。
写真7 アダンの木。パイナップルに似た実をつけている。
写真8 波食台が見える。
写真9 小学校に隣接するお墓。この辺りは雨が多いので、お墓に屋根がついています。一方、南部へ行くと雨が多くないので、屋根がないそうです。
さらに福隆遊客中心(ビジターセンター)へ移動し、ここで昼食の弁当を食べました。ここで少し休憩した後に、鳥石漁港から船に乗って、亀山島へ向かいました。
亀山島は、烏石漁港から東方に約10kmに位置する火山島(安山岩)で3km2弱の広さを持ち、台北から南東方向に位置しています。その名のとおり、地図を見ると亀の形をしています。以前は軍事演習場でしたが、2000年以降に、東北角海岸国家風景区に指定され、無人島ではありますが観光客にも解放されています。島には、大砲が設置されているのも見られます。
帰りの船で、少し期待していたイルカに遭遇しました。船の真下を船と同速度で泳いだり、船の近くで海面上に現れたりして、楽しませてくれました。イルカウォッチングによって、満足度が非常に高くなりました。
写真10 亀山島の全景。
写真11 亀山島に近づくと、大地に横穴を掘ったところに大砲が見えます。
写真12 亀尾湖。
写真13 亀山島のビジターセンターでは、カメやイルカのぬいぐるみが売っていました。
写真14 イルカ(瓶鼻海豚)が見られました。
その後は、礁渓へ行き、温泉に入り、夕食を済ませてから、台北へ戻りました。
今回のジオツアーでは、台湾の北東部のごく一部を見たにすぎませんが、ジオ目線で見ると、とても楽しめることがわかりました。銚子ジオパークにも共通する事項もありましたので、取り入れていきたいです。
1日目午後は、陽明山國家公園へ行きました。陽明山國家公園は、台北市の北部に位置する最高峰1,120mを有する公園です。
ここでは、まず海抜約805mに位置する小油坑へ行きました。噴気孔からさかんに噴気が出ており、硫黄の匂いもします。また、崩落地形が特徴的で、植物が見られません。その周辺では、ススキや竹が生育しているだけです。温泉の温度は約95℃ということで注意看板が掲げられていました。景観やにおいから、箱根の大涌谷を思い出すような場所でした。また、小油坑ビジターセンターへも行き、陽明山國家公園の概要に関する映像を見ました。
写真1 陽明山國家公園の小油坑。箱根の大涌谷に似ています。
写真2 噴気孔から、硫黄の匂いがする約95℃の湯が出ています。
続いて、竹子湖の梅荷研習中心へ行きました。日本の統治下にあった時代に、日本からコメを持ってきて(ジャポニカ種)、コメの栽培に適した気候のこの地で品種改良を重ねました。1926年に「蓬莱米」と命名し、台湾にジャポニカ米が広がったということです。
写真3 竹子湖の梅荷研習中心(研修センター)
写真4 イネの展示
写真5 1928年、1934年の日本語で書かれた新聞記事。
2日目午前は、台北のほぼ東方の海岸部に位置する鼻頭龍洞地質公園へ行きました。案内されたジオサイトは、なぜか小学校(新北市鼻頭國民小学)の敷地内でした。ここでも小学生が太鼓で出迎えてくれました。海岸沿いには、波食台が見られました。沖の方には、太平洋側を北へ向かう黒潮と台湾海峡側から東へ向かう海流とぶつかる潮目がありました。周辺の植物は、南国らしくアダンが一面に見られました。
続いて、龍洞湾公園遊客服務中心(ビジターセンター)へ行きました。ここは、将来的に教育に関する拠点施設にしようとしているようでした。
写真6 鼻頭國民小学にて。この学校の敷地がジオサイトになっている。
写真7 アダンの木。パイナップルに似た実をつけている。
写真8 波食台が見える。
写真9 小学校に隣接するお墓。この辺りは雨が多いので、お墓に屋根がついています。一方、南部へ行くと雨が多くないので、屋根がないそうです。
さらに福隆遊客中心(ビジターセンター)へ移動し、ここで昼食の弁当を食べました。ここで少し休憩した後に、鳥石漁港から船に乗って、亀山島へ向かいました。
亀山島は、烏石漁港から東方に約10kmに位置する火山島(安山岩)で3km2弱の広さを持ち、台北から南東方向に位置しています。その名のとおり、地図を見ると亀の形をしています。以前は軍事演習場でしたが、2000年以降に、東北角海岸国家風景区に指定され、無人島ではありますが観光客にも解放されています。島には、大砲が設置されているのも見られます。
帰りの船で、少し期待していたイルカに遭遇しました。船の真下を船と同速度で泳いだり、船の近くで海面上に現れたりして、楽しませてくれました。イルカウォッチングによって、満足度が非常に高くなりました。
写真10 亀山島の全景。
写真11 亀山島に近づくと、大地に横穴を掘ったところに大砲が見えます。
写真12 亀尾湖。
写真13 亀山島のビジターセンターでは、カメやイルカのぬいぐるみが売っていました。
写真14 イルカ(瓶鼻海豚)が見られました。
その後は、礁渓へ行き、温泉に入り、夕食を済ませてから、台北へ戻りました。
今回のジオツアーでは、台湾の北東部のごく一部を見たにすぎませんが、ジオ目線で見ると、とても楽しめることがわかりました。銚子ジオパークにも共通する事項もありましたので、取り入れていきたいです。
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野柳地質公園(ジオパーク)への訪問
2017.10.13 Friday 18:40
10月1日に開催されたジオツアーで野柳地質公園(ジオパーク)へ行きました。(野柳地質公園のウェブサイトは、こちら。)
1日目午前は、野柳地質公園へ行きました。野柳地質公園は、台湾北東部の野柳岬に位置し、クイーンズヘッド(女王頭)で有名なところです。年間の来場者数は200‐300万人にも上るそうです。訪問したときも、大型バス40台以上が駐車場で待機しており、大勢の来場者が見られました。また、この日はとても暑く、台北で10月としては1896年以降の観測史上最も暑い気温(36.8℃)が記録されました。
写真1 野柳地質公園の入り口。小学生が太鼓で出迎えてくれました。
写真2 野柳地質公園の駐車場のようす
野柳地質公園は、中新世(約2200万年前)に堆積した堆積岩が主体です。クイーンズヘッドは、首の部分が頭部よりも侵食されやすいために、形成されたものです。数十年前に比べて、首の部分が細くなっているのもわかりました。また、野柳地質公園は、様々な名前がついた岩があります。きのこ岩、生姜岩、燭台岩、日本の芸者の形をした岩等です。誰でも楽しめる場所です。
写真3 これがクイーンズヘッド(女王頭)。
写真4 生姜岩
写真5 日本の芸者
写真6 燭台岩
写真7 きのこ岩
銚子との共通点を挙げれば、堆積岩が主体であることと、侵食の影響を受けやすいということだと言えます。つまり、地質遺産の保護・保全で情報共有できそうです。
隣接する基隆と中国大陸との貿易において、野柳付近は潮流が速くて船による海難事故が多かったようです。そのため、昔の海難事故という点についても共通しています。
資料を見ると、海岸植物、鳥類、海辺の生き物なども豊富に見られるようです。
銚子ジオパークも、野柳地質公園の良いところを取り入れたいと考えています。
1日目午前は、野柳地質公園へ行きました。野柳地質公園は、台湾北東部の野柳岬に位置し、クイーンズヘッド(女王頭)で有名なところです。年間の来場者数は200‐300万人にも上るそうです。訪問したときも、大型バス40台以上が駐車場で待機しており、大勢の来場者が見られました。また、この日はとても暑く、台北で10月としては1896年以降の観測史上最も暑い気温(36.8℃)が記録されました。
写真1 野柳地質公園の入り口。小学生が太鼓で出迎えてくれました。
写真2 野柳地質公園の駐車場のようす
野柳地質公園は、中新世(約2200万年前)に堆積した堆積岩が主体です。クイーンズヘッドは、首の部分が頭部よりも侵食されやすいために、形成されたものです。数十年前に比べて、首の部分が細くなっているのもわかりました。また、野柳地質公園は、様々な名前がついた岩があります。きのこ岩、生姜岩、燭台岩、日本の芸者の形をした岩等です。誰でも楽しめる場所です。
写真3 これがクイーンズヘッド(女王頭)。
写真4 生姜岩
写真5 日本の芸者
写真6 燭台岩
写真7 きのこ岩
銚子との共通点を挙げれば、堆積岩が主体であることと、侵食の影響を受けやすいということだと言えます。つまり、地質遺産の保護・保全で情報共有できそうです。
隣接する基隆と中国大陸との貿易において、野柳付近は潮流が速くて船による海難事故が多かったようです。そのため、昔の海難事故という点についても共通しています。
資料を見ると、海岸植物、鳥類、海辺の生き物なども豊富に見られるようです。
銚子ジオパークも、野柳地質公園の良いところを取り入れたいと考えています。
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台湾国際ジオパーク会議2017に参加
2017.10.13 Friday 18:00
国立台湾大学で9月29-30日に開催された台湾国際ジオパーク会議2017に参加しました。この会議には、12か国から集まりました。
1日目は、各国から基調講演が行われました。内容は、世界遺産とジオパークの違い、ジオパークの歴史、日本、ドイツ、香港、台湾などの各国のジオパークの状況に関する講演がありました。ドイツでもジオパークが地域住民に広がっていないことに少し驚きました。香港では、ほとんど人が住んでいない地区で、どのように住民参加を進めるのかが課題でしたが、協力者を得て、民家を活用したビジターセンターのオープン、郷土料理の提供、船に乗ったジオツアーで収入が増加した話が出ていました。台湾からは、自然のインスピレーションをみんなが感じるべきだと話していました。また、地域住民の参加が、重要だと強調している人もいました。
写真1 台湾国際ジオパーク会議2017の開会セレモニーのようす
写真2 基調講演のようす
写真3 休憩時間を利用して、銚子ジオパークの千騎ケ岩の絵画を国立台湾大学林教授へ贈呈(左:産業観光委員会副委員長梅津氏、右:台湾大学林教授)
2日目は、6つのテーマ(地質保全と保全技術、ジオハザードとハザードの緩和、地質教育とガイドプログラム、ジオツーリズム・経済機会と地方の発展、ジオ地域社会の努力と社会変動、国立公園とジオパーク)に分かれて講演が行われました。銚子ジオパーク推進協議会からは、地質保全と保全技術のセッションで、「日本ジオパーク委員会の現地審査報告書によるジオパークの審査体制の特徴」という内容で、口頭発表しました。内容に関して、ベトナムの地質学者から質問が出て、現地審査報告書が公開されていることに驚いていたようでした。
写真4 銚子ジオパーク推進協議会専門員による口頭発表。
その後、台湾総統府にて、各国から24人が副総統を表敬訪問し、台湾のジオパークに対する意見交換を行いました。いかに台湾がジオパークに力を入れているかがわかりました。副総統は、「ジオパークは、地質遺産の保護・保全、環境教育、持続可能な発展を含み、台湾の主要な収入源である観光にとっても重要である」と述べました。また台湾は、国土が狭く、人口密度が高いが、国土の19%が法によって保護されていることが紹介されました。
台湾総統府関連の記事
総統府新聞
http://www.president.gov.tw/NEWS/21640
台北駐日経済文化代表処
http://www.roc-taiwan.org/jp_ja/post/50945.html
青年日報
http://www.ydn.com.tw/News/257594
写真5 台湾総統府への表敬訪問。前列中央が、台湾の陳副総統。
写真6 国立台湾大学の正門。
写真7 台湾国際ジオパーク会議2017開催期間中のジオパークフェア
写真8 日本から参加したジオパーク(銚子、下北、伊豆半島、Mine秋吉台)のブースのようす。銚子ジオパークからは、中国語繁体字のパンフレットを配布しました。
台湾北東部に位置する野柳地質公園を経営する新空間国際有限公司のみなさまにたいへんお世話になりました。台湾滞在中は、スタッフの方々からは、日本語の通訳、ホテルから会場への移動、食事、さまざまな手配等きめ細かいおもてなしをいただきました。新空間のスタッフのおかげで、台湾滞在中、とても快適に過ごすことができました。この場をお借りいたしまして、感謝申し上げます。
1日目は、各国から基調講演が行われました。内容は、世界遺産とジオパークの違い、ジオパークの歴史、日本、ドイツ、香港、台湾などの各国のジオパークの状況に関する講演がありました。ドイツでもジオパークが地域住民に広がっていないことに少し驚きました。香港では、ほとんど人が住んでいない地区で、どのように住民参加を進めるのかが課題でしたが、協力者を得て、民家を活用したビジターセンターのオープン、郷土料理の提供、船に乗ったジオツアーで収入が増加した話が出ていました。台湾からは、自然のインスピレーションをみんなが感じるべきだと話していました。また、地域住民の参加が、重要だと強調している人もいました。
写真1 台湾国際ジオパーク会議2017の開会セレモニーのようす
写真2 基調講演のようす
写真3 休憩時間を利用して、銚子ジオパークの千騎ケ岩の絵画を国立台湾大学林教授へ贈呈(左:産業観光委員会副委員長梅津氏、右:台湾大学林教授)
2日目は、6つのテーマ(地質保全と保全技術、ジオハザードとハザードの緩和、地質教育とガイドプログラム、ジオツーリズム・経済機会と地方の発展、ジオ地域社会の努力と社会変動、国立公園とジオパーク)に分かれて講演が行われました。銚子ジオパーク推進協議会からは、地質保全と保全技術のセッションで、「日本ジオパーク委員会の現地審査報告書によるジオパークの審査体制の特徴」という内容で、口頭発表しました。内容に関して、ベトナムの地質学者から質問が出て、現地審査報告書が公開されていることに驚いていたようでした。
写真4 銚子ジオパーク推進協議会専門員による口頭発表。
その後、台湾総統府にて、各国から24人が副総統を表敬訪問し、台湾のジオパークに対する意見交換を行いました。いかに台湾がジオパークに力を入れているかがわかりました。副総統は、「ジオパークは、地質遺産の保護・保全、環境教育、持続可能な発展を含み、台湾の主要な収入源である観光にとっても重要である」と述べました。また台湾は、国土が狭く、人口密度が高いが、国土の19%が法によって保護されていることが紹介されました。
台湾総統府関連の記事
総統府新聞
http://www.president.gov.tw/NEWS/21640
台北駐日経済文化代表処
http://www.roc-taiwan.org/jp_ja/post/50945.html
青年日報
http://www.ydn.com.tw/News/257594
写真5 台湾総統府への表敬訪問。前列中央が、台湾の陳副総統。
写真6 国立台湾大学の正門。
写真7 台湾国際ジオパーク会議2017開催期間中のジオパークフェア
写真8 日本から参加したジオパーク(銚子、下北、伊豆半島、Mine秋吉台)のブースのようす。銚子ジオパークからは、中国語繁体字のパンフレットを配布しました。
台湾北東部に位置する野柳地質公園を経営する新空間国際有限公司のみなさまにたいへんお世話になりました。台湾滞在中は、スタッフの方々からは、日本語の通訳、ホテルから会場への移動、食事、さまざまな手配等きめ細かいおもてなしをいただきました。新空間のスタッフのおかげで、台湾滞在中、とても快適に過ごすことができました。この場をお借りいたしまして、感謝申し上げます。
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