事務局ブログ

地学教育サミットに参加

2015.03.23 Monday 13:30
3月15日に小田原市において、日本地質学会関東支部主催の「地学教育サミット・ジオパークと教育」に参加しました。にこっ参加者は約100人で、会場がほぼ満員でした。にこっ


(写真1)開会の様子

午前中は三人の方が、基調講演を行いました。にこっ具体的には、産総研の高橋雅紀氏による「日本列島の成り立ち-大陸から弧状列島へ-」では、南大西洋や北太平洋における過去のプレートの動きや日本海拡大期以降の日本列島の配置についての紹介しておりました。にこっ
早大の高木秀雄氏による「ジオパークとその教育活用」では、日本各地の特徴ある取り組みについて紹介しておりました。にこっ
日立市郷土博物館の田切美智雄氏による「茨城県北ジオパーク日立ジオサイトでのジオパーク教育とねらい」では、日立市における取組や、自ら開発した縦波と横波を視覚的に見えるようにした実験装置などについて紹介しておりました。にこっ


(写真2)演者が開発した縦波と横波を視覚的に見えるようにした実験装置

午後は、関東地方各地のジオパークから、地学の学習支援に関する事例報告が発表されました。にこっどのジオパークもそれぞれ地域の特徴を活かした活動がなされていることが報告されていました。にこっ
その後、総合討論が行なわれた。各ジオパークにおける地学の学習支援に関する問題点や今後の課題についての質問が出ていました。にこっ
他のジオパークの取組状況がわかって、とても参考になりました。にこっ


(写真3)総合討論の様子 


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銚子市郷土史談会3月例会のお知らせ「銚子と関寛斎」

2015.03.11 Wednesday 09:13
「銚子と関寛斎」

日時:平成27年3月15日(日)午後1時30分より
場所:銚子市青少年文化会館中ホールにて
講師:戸石四郎氏(郷土史研究家)
※無料(ただし、資料は史談会会員のみの配布になります)


今回の講演会は寛斎と銚子とのかかわりを中心にお話をされます。

ここで関寛斎についておさらいにこっ
・関寛斎 1830年東金の農家生まれ
・佐倉順天堂で最新の蘭医学を学ぶ
・ヤマサの浜口梧陵の縁もあって銚子に開業
・安政のコレラ大流行、銚子での防疫に貢献

寛斎の銚子在住は、20歳後半の僅か数年間にすぎません。
しかし、銚子の人々と寛斎との交流は、
その晩年まで、徳島からさらに辺地北海道時代へと、綿々と続いています。
(例えば12代田中玄蕃、岩崎明岳、土谷安兵衛浜口儀兵衛 他)

彼の医科としての偉大さは、単に貧富のわけ隔てなく患者に接しただけでなく、
病そのものを防ぐ、予防、保健の大切さを説き、自らも実践したところにあります。
まさに現代の「総合医療」思想の先駆者といえるのではないでしょうか。


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大地からの恵みを人がつなぐ(農業編)

2015.02.10 Tuesday 13:45
1月に4回に分けて、銚子ジオパークでは、大地の営みと生態系、人々の生活を関係づけるジオストーリーを、参加者自ら作り上げていくことを目的として、「大地からの恵みを人がつなぐ」(農業編)を開催いたしました。
1回目は、銚子市農産課の方から「銚子の農業」についてお話を伺いました。ここでは主に銚子におけるキャベツ栽培をはじめた経緯や取組状況について伺いました。夏季よりもむしろ冬季に農業生産がさかんである銚子は、気候に恵まれており、それが海流や地形に関連している大地からの恵みであることを改めて知らされました。


(写真1)「銚子の農業」の講演会のようす

2回目は、JAちばみどり営農センター銚子へ行き、取組状況や出荷のようすの見学をさせていただきました。銚子の土壌は、関東ローム層を母体とした黒ボク土が多く、砂地と比較して、保肥力が高いそうです。また、銚子の西部は、東部と比較して気温が低いため、キャベツは作れず、トンネル栽培(半円形の小さなビニールハウス)で、ダイコンを作っているという話を聞きました。トンネル栽培によるダイコンの栽培面積は日本一だということでした。厳冬期のキャベツは甘く、また、夏季のようにわざわざ冷蔵庫を利用して冷やすことなく、おいしいものが新鮮なうちに出荷できるのも、ジオの恵みだと思われました。


(写真2)JAちばみどり営農センター銚子での座談会
 

(写真3)JAちばみどり営農センター銚子での出荷のようす

3回目は、小畑町の農家で、主として自然栽培に関する話を伺いました。自然栽培は、基本的に畑に肥料も堆肥も入れないで作物を作る方法です。秋から冬にかけて、一般的な農家ではキャベツが2回収穫できるということでしたが、自然農法では生育が遅いために1回だけだということでした。畑の土が悪くならないように気を使って、作物を作っているという話が印象的でした。


(写真4)小畑町の農家で自然栽培の話しをきいているようす

4回目は、この3回で得た知識やこれまでの知識を活かして、グループごとにまとめと発表を行いました。すごいと思ったことや、お客様に伝えたいことを書き出し、グループでまとめて、最後にグループごとにみんなの前で発表しました。
これで、銚子の農業に関して、かなり詳しくなったようです。また、大地からの恵みをまとめたので、あとは少しずつ洗練されたジオストーリーになっていくことを期待しております。
 

(写真5)グループごとに、ガイド内容をまとめているようす


(写真6)グループごとに、模擬ガイドをおこなっているようす

最後に、この場をお借りいたしまして、ご協力をいただいたみなさまに感謝申し上げます。







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犬吠埼〜屏風ケ浦の巡検と意見交換会

2015.01.09 Friday 11:30
1月7、8日にジオガイドのスキルアップ、おもてなし力の向上を目的とした巡検や再審査の状況などに関する意見交換会を開催するために、桂雄三氏をお招きいたしました。にこっ参加者は、銚子ジオパーク推進市民の会の方をはじめ25名でした。にこっ

7日の午後は、犬吠埼で巡検が行なわれました。にこっはじめに漣痕(れんこん:さざなみの形を作ったした痕跡)(写真1)や、生痕化石(当時の生き物が這い回った痕跡)、ハンモック状斜交層理(大嵐のときに、海中の砂が大波のような形を作った痕跡)(写真2)、チャネル構造(当時の浜から砂が沖合に運ばれるときの水路)などが見られたことによって犬吠埼は、浅い海の環境下で堆積したことが説明されました。にこっ熱心の耳を傾けていた参加者の方(写真3)から、「では、どうやってこの形が地層として残ったのですか?」という質問が出ました。にこっ漣痕については、「さざなみの形は、河川の近くにある場合、大嵐の直後に、その上に泥がダマのようにして急速に堆積したので、漣痕の形がそのまま地層として残りました。」と説明され、ハンモック状斜交層理については、「大嵐のときに、砂浜から大量の砂が沖の方へ運ばれ、それが大波で移動するときにできた堆積構造で、通常の嵐(低気圧程度)であれば、静穏時に徐々に砂浜に戻ってきますが、大嵐の場合は、砂浜に戻ってきません。その後、泥が徐々に堆積して、それが地層として残ったのが犬吠埼の辺りの地層です。」と説明されました。にこっ

このあと、犬吠埼ホテルで、意見交換会が開催されました(写真4)。にこっ

8日の午前は、長崎海岸、犬岩、屏風ケ浦で巡検が行なわれました。にこっ長崎海岸では、参加者からの「これはタービダイト(写真5)ですか?」という質問からはじまりました。にこっそれに対して「一枚の砂岩層の上位に行くにしたがって、塊状の部分からやがて平行葉理(場合によってはコンボリュート葉理や波状の葉理になっている)となり、その上に泥層が載っている。典型的なタービダイトではないが、犬吠埼のような浅い海での堆積を示す積極的な証拠が乏しいことからタービダイトではないかと考えられる。」と説明してくださいました。にこっ

犬岩(写真6)では、愛宕山層群のメランジュの地層の上に、基底礫岩(愛宕山層群の頁岩)をともなう名洗層(この場所では、軽石を多量に含む地層)が重なる、典型的な不整合や、また名洗層の軽石層がつくる斜交層理の中には、脱水に伴うディッシュ(皿状構造)を観察しました。にこっ

また、屏風ケ浦では、参加者から「これは、正断層(写真7)でいいですか?」という質問がありました。にこっそれに対して、「これは、左右に引っ張られた(あるいは上下に押された)時にできる典型的な共役断層で、ほぼ同時に、2つがずれました。」と説明してくださいました。にこっ
参加者のみなさまは、日頃ジオガイドをする上で、疑問に思っていたことが明らかになって、収穫の多い巡検でした。にこっ


(写真1)犬吠埼における漣痕(さざなみの痕跡)


(写真2)犬吠埼におけるハンモック状斜交層理(大波の痕跡)


(写真3)熱心に観察する参加者


(写真4)犬吠埼ホテルでの意見交換会のようす


(写真5)長崎海岸におけるタービダイト(深海の砂泥互層の一部)


(写真6)犬岩でのようす


(写真7)屏風ケ浦における正断層(共役断層)の観察


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サイエンスアゴラ賞受賞、産総研賞同時受賞!!

2015.01.06 Tuesday 11:56
10,142名が参加したサイエンスアゴラ2014(11月7日(金)〜9日(日)東京お台場で開催)において、島原半島世界ジオパーク、おおいた豊後大野ジオパーク、銚子ジオパーク、Mine秋吉台ジオパーク構想の4団体が共同で出展した「世界に一つの岩石標本 〜ジオパークを楽しもう!〜」がサイエンスアゴラ賞、産総研賞を同時受賞しました!ぎょ
(http://www.jst.go.jp/csc/scienceagora/reports/prize/index.html)

サイエンスアゴラは独立行政法人科学技術振興機構(JST)が主催する、日本最大級の科学イベントで、今回が9回目の開催でした。
ジオパークでは、毎年、島原半島世界ジオパークが中心となって岩石標本を制作する企画を実施しており、昨年からは「銚子ジオパーク」も協力して参加しています。

今回のサイエンスアゴラ賞は、複数のジオパークが協働して展示しており、来館者にとっては地域間の比較や(ジオパークの)全体像を学ぶことができたことが評価されての受賞でした。
産総研賞では地球をよく知り、地球と共生するのにふさわしい内容である点と参加ジオパークが増え、活動が広がっている点が評価されました。

12月24日(水)にお台場の日本科学未来館で表彰式が行われ、
中心となって企画をした島原半島世界ジオパークの大野希一さんに賞状が手渡されました。

島原半島世界ジオパークの大野希一さんに賞状が!!

「世界に一つの岩石標本 〜ジオパークを楽しもう!〜」は説明を聞きながら、ボンドで台紙に石を貼るだけ。
これだけで、そのジオパークの素敵なミニ岩石標本が完成です☆

クイズを交えながら、作っていきます。


ジオパークブースはひとだかり!!

サイエンスアゴラ2014で、作成した「ミニ銚子ジオパークづくり」を体験したい方は、銚子ジオパーク出前講座を申し込んでねオッケー
 (申込用紙はhttp://www.choshi-geopark.jp/application.html)


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