みどころの紹介
犬吠埼Cape Inubousaki
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銚子半島の東海岸の黒生から長崎鼻にかけて、1億3000万年前から1億年前の恐竜時代の地層を見ることができます。
犬吠埼は1億2000万年前の地層です。階段で降りて観察することができる海岸は、この時代の浅い海の海底の痕跡を数多くみることができる学術的な貴重な地層です。そのため「白亜紀浅海堆積物」として国の天然記念物に指定されています。
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銚子の海岸や崖地はつねに強い潮風にさらされ、土壌が少なく表面が乾きやすくなっています。そんな条件に耐えて岩の間にしがみついている植物は、特有の形をもっています。犬吠埼や海鹿島、犬岩など古い地層の崖地や岩場でそのような姿を見ることができます。いろいろな崖地植物が集っていることでは銚子は日本有数の海岸といえます。
また、銚子を北限とする植物が何種かあります。これらはかつて南の温暖な地域から、黒潮とともに分布を広めてきたと考えられます。
海岸に降りると板状の地層がでこぼこと積み重なっている様子を見ることができます。白く出っ張っている岩石が「砂岩」、黒くへこんでいる岩石が「泥岩」になります。
普段は泥がたまる環境でしたが、嵐の際、川から砂が運ばれてきて、このような砂岩と泥岩の互層ができたと考えられています。
砂岩の層を横(断面)から見ると、緩やかな傾斜の「上に凸の模様」と「下に凸の模様」を見ることができます。
これは海底面にできる凹凸のある地形のあとで、平たい小丘とくぼみが不規則に配列します。この地形ができるのは嵐の時で、形成される水深は約10m-100mと考えられています。
海岸の岩石の表面を見ると、うねうねした模様を見ることができます。これは海底に住む生き物の這あとや巣穴で生痕化石といいます。
ゴカイのような体の柔らかい生物が海底の堆積物中を移動しながら、堆積物を摂食・排泄することによってできた生痕です。つまりこのニョロニョロの生痕形成者が移動した痕跡であると同時に、生痕形成者の排泄物(糞)であるとも言えます。
(写真は地層の上面(層理面)を写したものです)
これは形成者の居住空間であったと考えられています。巣穴の内壁には、壁を補強するための泥の裏打ちがみられます。今現在の海底だと、甲殻類のなかまがこのような生痕を作っています。
(写真は地層の上面(層理面)を写したものです)
銚子電鉄「犬吠埼駅」下車、徒歩約800m(約10分)。